幕末以降の造園伝える 柏の「旧吉田氏庭園」

 柏市北部の高台にある「旧吉田氏庭園」(柏市花野井)が15日、国の文化審議会文化財分科会の審議を経て、登録記念物(名勝)に指定するよう答申された。幕末以降の造園の構成や形態を伝える同庭園。県内の登録記念物は2008年5月の「野田市民会館(旧茂木佐平治氏)庭園」に続き2件目となる。

 庭園は2004年、吉田家が市に寄贈したもの。市が「旧吉田家住宅歴史公園」として整備・管理し、09年11月から、環境保護のため立ち入りを制限している一部を除き無料で公開している。10年には、「旧吉田家住宅」として国重要文化財に指定された。

 約1万4千平方メートルの敷地内に、異なる性質の庭園が屋敷ごとに配置され、屋敷林も良好な状態が保たれる。庭園は砂利と石敷き、井戸があり、梅やシャクヤク、ボタン、カキツバタなどの植栽が見事な「主屋前庭」、さまざまな樹木や灯ろう、石畳などで構成される「書院庭園」、池が広がる「新座敷庭園」に区分されている。

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