ゆったり殿さま気分 高松・栗林公園に和船就航 大名庭園の湖を周遊

お殿さま気分で、舟の上から庭園美を−。国の特別名勝栗林公園高松市)で5日、船頭の案内でゆったりと園内の南湖を周遊する和船が就航した。かつての大名庭園で恒常的な舟の就航は全国で初めての試みという。

 江戸時代に高松藩主が湖に舟を浮かべて庭の景色を楽しんだとされることにちなんで、香川県が木造和船(長さ4・9メートル、幅1・8メートル)を導入。船頭が竹ざおを突いて操船して約450メートルのコースを進む。

 園内で一番大きくてアーチを描く偃月橋(えんげつきょう)、湖のほぼ中心にある岩組の島・仙磯(せんぎ)、旧藩主が茶室として使った掬月亭(きくげつてい)などが湖面の低い視線から楽しめる。船頭が同園の歴史や見どころを解説する。

 乗船時間は約30分で定員6人。乗船料は大人600円、小中学生300円。始発は午前9時で、季節により1日に13〜17便を運航する。

 初日は浜田恵造知事、「うどん県」の副知事を務める香川県出身の女優の木内晶子さんらが出席して運航開始セレモニーが開かれ、木内さんが「千秋丸」と船名を発表した。木内さんは「栗林公園は幼いころから遊んだ、慣れ親しんだ特別な場所。どんな感動を与えてくれるのか楽しみ。皆さまにお姫さま、お殿さま気分を楽しんでいただきたい」と、和船の誘客効果を期待した。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/120706/kgw12070602040002-n1.htm