癒やしカエル大集合 長浜の豪商屋敷庭園に

 長浜市元浜町の豪商屋敷「安藤家」の日本庭園や邸内に、市民らが自宅から持ち寄ったカエルの置物を展示する「ニワのカエル大集合」が23日から始まる。うっとうしい雨の季節を逆手に、緑の美しい日本庭園を楽しんでもらおうと、長浜まちづくり会社が企画した。7月22日まで。
 市内の小学校や近隣の商店、旧家に呼び掛けたほか、インターネットで告知して集まった信楽焼や木製のカエル二十体を、一九一四(大正三)年築造の歴史を刻んだ庭園や邸宅内に展示する。
 背中に子を乗せた親子カエルが石の上に座っていたり、今にも飛び込みそうなカエルが、ちょうず鉢の縁に置かれていたりと庭に溶け込んでいる。背筋を伸ばし二本足で立ち、植木の横から顔をのぞかせているユニークなカエルもいる。
 屋内には、旅の安全を願う「無事カエル」、商売繁盛に掛けた「客をむカエル」など縁起物として親しまれた経緯やカエルが登場することわざのほか、湖北地域に生息する十四種類のカエルを紹介するパネル計二十枚も設置。信楽焼のカエルなどを販売するコーナーもある。
 会期中は、カエルの置物を持ち込めば、展示に加えてもらうこともできる。企画した竹村光雄さん(30)は「日本人の身近にあるカエルを通して、昔の生活習慣や日本庭園の良さを見直すきっかけになれば」と期待する。

http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20120623/CK2012062302000011.html