ガーデニング、道産培養土は「安心」

新緑の季節を迎え十勝管内ガーデニングがピークを迎えている。4月の低温で例年に比べ出足は1週間ほど遅れたが、園芸店には苗や資材を買い求める客が多く訪れている。今年は原発事故の影響で、原料・製造とも北海道産の培養土を「安全・安心」としてアピールする店も。また、家庭菜園を手掛ける人も増え、各店では野菜苗の売り上げが伸びている。5月4日はみどりの日−。

店員のアドバイスを受けながら花苗を選ぶ来店客
 園芸店のオビショク(帯広市川西町)では、4月下旬に客足が伸び始め、同末から一気に増加。ただ、例年に比べ「少なくとも1週間以上は遅い。地元での苗生産も遅れている」(杉田吉弘副社長)とする。

 同社は大型連休に合わせて、多年生の宿根草を本州から直接仕入れて対応。宿根草一年草を組み合わせるデザインをアドバイスしている。杉田副社長は「今年は北海道ガーデンショーもあり、ガーデニングの楽しみが広がれば」と期待する。

 ジョイフルエーケー帯広店(同市東7南16)のペット・ガーデンセンターでは、来店客のうち1割弱の人から培養土について「放射能の汚染はないか」との問い合わせが寄せられている。

 昨年まで栃木県産の培養土を仕入れていたが、今年はすべて北海道産に切り替えた。林靖央センター長は「製造過程での汚染も考えられ、原料から一環して北海道産とした。放射線の検査結果も用意して安全・安心に配慮した」と話す。

 帯広ガーデンセンター(同市川西町)ではこの3年で、全体の3、4割を占める野菜苗の売り上げが2割強ほど伸びている。トマトやレタス、ナスなど野菜苗の他、ブルーベリーなどの果樹苗を買い求めるケースも多いという。

 同センターの土居健太代表は「特に20〜30代の子育て世代の人が、安全・安心な野菜を求めるのに加え、家庭菜園は身近に自然に触れる機会となり子供への教育効果も高いと考えているようだ」と話している。


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