仙谷“狡猾テク”炸裂! 体裁繕う「法相専念」で辞任示唆

仙谷由人官房長官は3日午前の記者会見で、柳田稔前法相の更迭後、自身が法相を兼務していることについて「首相が『これでいい』というかもしれないし、『法相に専念せよ』といわれるかもしれない」などと述べ、官房長官を辞任し、法相に専念する可能性を示唆した。野党が突きつけた問責決議をかわす、目くらましの高等戦術を狙っているのか。

 「官房長官との関係だと、好ましいか好ましくないかというよりも繁忙を極める。人間の体は1つしかないことは、こらまた客観的な明らかな事実ですよね」

 仙谷氏は大臣兼務の難しさをこう語った。参院から、大臣の資格を否定されたことを忘れたような面の皮の厚さだ。

 続けて、「法務行政が抱える問題は大きくて深い。方向性を持って一つ一つ実現していく決意に燃えている」「今のところメドはない。任命権者の意思(次第)だ」といい、法相ポストへの執着をうかがわせた。

 仙谷氏への問責決議は、中国漁船衝突事件北方領土問題での外交失策と、北朝鮮砲撃事件で危機管理の甘さについて、「存在が国益を損なっている」(自民党幹部)として提出された。

 このため、今回の発言は、官房長官ポストから外れることで法相として閣内に留まり、「影の宰相」として菅政権を牛耳るための、観測気球を上げたとみられている。

 こうした、狡猾な「居残り戦術」に、野党は一斉に反発した。

 自民党逢沢一郎国対委員長は「閣僚を辞任すべきだ。法と正義をつかさどる法務行政を適切に行えるとは思えない」と批判した。

 公明党山口那津男代表も「官房長官と法相の両方の立場について閣僚として責任を問うた。いずれも続投するとか、法相に専念するのは問責を正しくとらえていない」と述べ、仙谷氏が閣内から去らない限り、来年の通常国会でも審議拒否を続ける姿勢に変わりないと牽制した。

 共産党穀田恵二国対委員長も「そういう発言をすること自体、菅政権が末期症状だということを示している」と指摘した。

 あまりに強烈な反発を受け、仙谷氏は同日午後、「(官房長官も法相も)両方大事なので両方頑張る」と語った。

 いっそ、弁護士に専念した方がいいのでは。

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20101203/plt1012031640003-n1.htm