今年の“お盆渋滞”は史上最悪! お父さんどうする

今年も、お盆休みに伴う高速道路の大渋滞がやってくる。混雑のピークは下りが12日〜15日、上りは13日〜16日で、上限1000円値下げは土曜と日曜のみ。1000円の期間が限られていることに加え、地方の高速道路の一部が無料化された影響で、過去最大級の混雑となった昨年よりもさらに増える可能性があるというから恐ろしい。

 今夏の下り最長は、東日本では関越道所沢IC→花園IC45キロで、通過に1時間30分(ピーク13日午前7時)。次いで、中央道高井戸IC→相模湖IC40キロが通過に2時間(同13日、14日午前7時)。西日本では、中国道京都南IC→西宮山口JCT40キロ(同13日午前1時)が3時間20分、九州道若宮IC→鳥栖JCT40キロ通過に2時間(同14日午後0時)の順。

 一方、上りの東日本最長は、13−16日の4日間連続で東北道白石IC→二本松ICの40キロが通過に約1時間30分(同13日午前11時、14、15日午後6時、16日午前0時)。西日本では、東名阪道久居IC→四日市ICの40キロで通過に約1時間30分(同14、15日午後6時)となっている。

 高速道路各社の予測によると、10キロ以上の渋滞は昨年より50回増の596回、30キロ以上は逆に10回減の46回と予測している。10キロ以上が大幅に増える原因として、昨年同時期は駿河湾地震による東名道の一部区間通行止めの影響などで渋滞回数が減ったことが挙げられ、この特別要素を度外視すれば、全体としては渋滞の発生回数は大きく減少することになる。

 ただし油断は禁物。昨年は、上限1000円割引を木曜日から金曜日までの平日2日間×4週の計8日間実施した結果、従来の鉄道利用者もマイカーにシフトしたため各地で大渋滞を誘発。その反省から今年は土日×2週間の計4日間に集中させたが、逆に週末に集中する可能性があるのだ。

 自動車ライターの外川信太郎さんは、「特に今年6月から一部区間が無料化された高速道では、過去最悪の渋滞発生も想定されます」と警告する。

 「首都圏では富士五湖や富士山につながる、中央道を含む東富士五湖道路41キロが無料化されています。すでに観光客の増加が顕著で、さらなる増加は確実。関西でも北陸へつながる舞鶴若狭道の112キロが無料で、こちらも非常に危険。道路各社の渋滞予測は前年並みですが、これは無料化の前例がないだけで、特に14、15日の2日間は『上限1000円+お盆期間+無料』となることから、フタを開けてみないと分からないでしょう」

 無料高速で最も危険なのはやはり舞鶴若狭道。現状では、上り下りとも14日、15日の2日間、それぞれ小浜西IC→綾部JCTで30キロ、下りは丹波篠山口IC→福知山ICで25キロの混雑が予想され、通過に上り2時間、下り1時40分を強いられるが、これがさらに悪化する可能性が高い。

 東富士五湖道路では12、14日に約10キロの渋滞が発生。また京都縦貫道でも、通常は20分で通過できる区間で1時間(20キロ)の渋滞が期間中毎日発生する。大洗や阿字ヶ浦、那珂湊につながる東水戸道ひたちなかICでは、通常は3分で通過できる5キロの通過に30分以上かかると予想されている。

 高速道路各社は、上り坂での速度低下に注意喚起を促すなどの対策を実施するが、ドライバーも頭を使って最悪の渋滞を避けてほしい。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20100807/dms1008071323014-n2.htm