やっぱり!?中国通販サイト“日本製品”模倣品ばかり

中国では最近、ネット通販の利用者が急増しているが、こうした通販サイトで売られている“日本ブランド”製品の大半が模倣品であることが、経済産業省の調査で明らかになった。知的財産権の侵害だけでなく、日本製品の信頼低下にもつながる大問題。かの国の「山寨(しゃんじゃい)文化=パクリ文化」は、ネット上でも猛威をふるっているようだ。

 同省によると昨年度、中国国内の主要通販サイトで日本企業の特定商品を各10品目程度購入したところ、あるサイトではすべてのキャラクター商品と化粧品が模倣品だった。別のサイトでは、時計の60%、衣服の83%が該当したという。具体的なサイト名は公表していない。

 中国政府系機関、中国インターネット情報センターは今月、中国のネット利用者が、6月末時点で昨年より3600万人増の4億2000万人に達したと発表した。全人口の31・8%が利用している計算で、日本の総人口の約3・5倍という多さだ。

 ネット通販をはじめとしたオンラインショッピングの利用者も1億4000万人に達しており、取引総額は何と3兆円超。パクリ商品による日本ブランドの信用失墜被害も深刻といえる。

 中国メディアのアンケートによれば、ネットショッピング利用者787人のうち、日本製品を購入したことがある人は約半数。このうち約3割が模造品を手にしたことがあり、4割は模造品かどうか分からないまま。

 「模造品はなかった」と自信を持って回答したのは、わずか2割強にとどまった。中国人にとっても「ネット通販の日本製品は怪しい」という認識が固定しつつある。

 日本ブランドの危機に、経産省模倣品対策課の横田啓司専門官は「中国政府や現地の大手プロバイダーと継続協議し、日本メーカーなどの権利者による模倣品削除の申し出に速やかに対処するスキームを確立することが急務だ。日本の大手プロバイダーのマニュアルも紹介しており、権利者はもとより、中国や日本のネット通販利用者の模倣品購入の被害を減らしたい」と語る。

 同省では、広告バナーを通じて中国通販サイトに誘導されたり、格安通販サイトを探すうちに問題サイトにたどり着き、模倣品を購入することになりかねない日本人ユーザーにも注意を呼びかけている。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20100731/frn1007311335001-n2.htm