アマゾンでは買えるのに…アップルが量販店サイトで買えないワケ

携帯音楽プレーヤーの「iPod(アイポッド)」やパソコンの「マックブック」など米アップル社の製品が大手家電量販店のインターネット通販サイトの大半から一斉に消えている。ゴールデンウイーク商戦直前に一体何が起きたのか?

 ヨドバシカメラの通販サイト「ヨドバシ・ドット・コム」を見ると、「アップル社の意向により(中略)全てのアップル製品の販売を終了しなければならない状況となりました」とのお知らせが。ネットでは実店舗での在庫確認はできるが、ネット上での購入はできなくなっている。

 ヤマダ電機のサイトでもマックブックなどの商品は出てくるが、「売り切れ」の表示。ビックカメラのサイトでも商品の照会は可能だが、「アップル製品は店舗渡しとなります」との表示があり、商品を店舗で受け取る方式となっている。

 一方、米通販大手アマゾンや上新電機のサイトではネットでアップル商品の購入ができる。

 大手量販店サイトで買えなくなった背景について、家電の流通に詳しいジャーナリストはこう指摘する。

 「アップルの米国本社では今、流通をシンプルにしてコストを下げるために販売店を絞り込んでおり、日本でもその動きのなかで大手量販店との交渉が決裂したということではないか。また、一部の量販店でアップル製品が割安に売られていたことを問題視した可能性もある」

 ネット販売停止は今後も続くのか。前出のジャーナリストは「アップルは毎年秋にiPodの新製品を発売する。携帯音楽プレーヤー市場で大きなシェアを占めるiPodがネット販売できない状況は量販店としても避けたい。このタイミングで再交渉が行われるのではないか」とみる。

 この問題についてアップル日本法人に問い合わせたが、回答は得られなかった。

 また、ヤマダは「そういった(アップル製品の通販停止)情報についてはまだ聞いていないため、コメントできない」(広報部)としている。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20100427/dms1004271632011-n2.htm