14日は日曜日 バレンタイン商戦、義理は立たず

今年のバレンタインデー商戦は、例年とちょっと様相が違っている。当日の2月14日、そのお返しをするホワイトデーの3月14日とも日曜日と重なるため、東北の百貨店などは、職場や学校で配る義理チョコやお返しが伸びないと予測。女性同士で贈り合う「友チョコ」や自分用の「自分チョコ」に期待をかける。最近の巣ごもり傾向に対応し、手作り用商品を拡充する動きもある。

 2、3月とも14日が日曜日なのは、1999年以来11年ぶり。

 三越仙台店(仙台市)は女性のためのチョコに力を入れ、歴史好きな女性向けに、坂本竜馬ら幕末の人物にちなんだ「幕末ショコラ」(1050円)を用意。9カ国75ブランドが集合するパリ発祥のチョコの祭典「サロン・デュ・ショコラ」の仙台版も2月5日から開催する。

 「義理チョコ需要が伸びない分を、友チョコや高級品でカバーしたい」と同店は狙いを語る。

 藤崎は紳士服の贈り物コーナーを初めて設け、ハンカチや靴下、肌着などをまとめて展示する。本命重視の傾向が強まる中、チョコに添えるのにちょうどいい品々。「お父さんへのプレゼントにもどうぞ」と呼び掛ける。

 森永製菓(東京)の10〜30代の男女800人調査では、バレンタインは自宅で過ごす人が多く、「恋人と一緒にチョコを手作りしたい」との回答が7割近くあった。

 手作り派に対応し、仙台ロフト(仙台市)はバレンタイン製菓用品を拡充。マカロンが売れ筋とみて、手作りキットや原料のアーモンド粉末の仕入れを強化した。

 イトーヨーカドー仙台泉店(仙台市)も製菓用チョコや包装容器の品ぞろえを強化。売上高で前年比10%増を狙う。

 義理チョコを省略する分、本命や自分用のチョコ単価が上がるとの見方が広がる。藤崎快適生活研究所(仙台市)の牛尾陽子所長は「恋人のいない男性は、チョコを1個ももらえない可能性が高い。甘党男性の購入が増えるかも」と予想する。

http://www.kahoku.co.jp/news/2010/01/20100124t15016.htm