初夏の庭園にようこそ

初夏の花木が彩りを増す個人宅の庭園を一般開放する「オープンガーデン」が、市原市市川市で開かれている。

 市原市では、個人の自宅の庭を公開する「いちはらオープンガーデン2012」が開かれている。参加している同市能満の伊藤賢次さん(77)方では、バラやジギタリスなどが見頃を迎えている。妻せつさん(74)によると、約4500平方メートルの敷地に100種類以上の花が植えられており、ほぼ1年を通じ、様々な花が次々と咲いていくという。

 20日、実家に向かう途中に立ち寄ったという千葉市若葉区の会社員大野広雄さん(63)は「花が植わっている場所など、庭の配置に自然さが感じられて素晴らしい」と感激した様子。せつさんは「今だけでなく、数年先にどうなるかを想像するのが庭の楽しみです」と話していた。オープンガーデンは27日までで、市内の12か所が対象。同市はマナーを守った見学を呼びかけている。場所などの問い合わせは、同市景観室(0436・23・9011)へ。

 市川市の庭園や公園を巡る「まちなかガーデニングフェスタ」が、この時期では初めて開かれている。27日まで、11の庭と62公園で色とりどりの草花や工夫を凝らした花壇が楽しめる。

 緑化推進と街の魅力再発見などを目的に昨年10月、初開催した。11個人・団体が提供する庭は住宅密集地にあり、階段状の花壇や通路に鉢植えを並べるなど、敷地の有効利用にも一工夫している。

 同市新田の高齢者福祉施設「ファミリーケア市川新田さくら物語」は、約100平方メートルの庭がパンジーやラベンダーなど約20種の草花であふれる。管理者の菊地寛之さん(42)が昨秋、利用者を喜ばせようと草花を植えた。近所の住民にも好評で、菊地さんは「草花の縁で人との絆が生まれ、利用者の笑顔が増えた。花の持つ力のすごさに驚いた」と話す。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20120522-OYT8T01651.htm