菅“言い訳”連発スタート 小沢氏との微妙な関係も…

菅直人首相(63)の就任後初めてとなる衆院予算委員会が2日、開かれ、ねじれ国会での本格的な論戦がスタート。午後には自民党谷垣禎一総裁(65)が自ら質問に立ち、初日から頂上決戦となったが、菅首相は言い訳を連発させる不調な滑り出しだった。

 谷垣氏は若手のエース、小泉進次郎氏(29)を補助役に従え、「選挙の前にこういう機会があるべきだった」と述べ、先の通常国会終盤で論戦を避けた首相の姿勢を皮肉った。

 「政治とカネ」では、谷垣氏が民主党鳩山由紀夫前首相(63)と小沢一郎前幹事長(68)について、首相の過去の著書での記述を取り上げ「総理大臣は国会議員でもある。与党の党首でもある、国会のことは国会でと言わず、指導力を発揮せよ、という趣旨のことが書いてある。ご両人に、証人喚問に応じるように指導力を発揮すべきだ」と詰め寄った。しかし、首相は「一義的には国会で議論していただきたい」とかわした。

 また、「暫定税率子ども手当、高速道路無料化、無駄削減などマニフェストが実行不能になっている。民主党政権は砂上の楼閣、欺瞞であると国民は感じている。参院選で『信を問う』と言った。この欺瞞を解消するには解散総選挙しかない」と追及されたが、「マニフェストの7割は進んでいる。私なりにいろいろ考えたが、やはり昨年の政権交代の期待を考え、政権運営をさせていただきたい」と平行線。

 さらに、予算編成を主導するはずだった国家戦略室の縮小問題について首相は、「報道で『格下げ』としているのは、私の意図とは全く違う。もともと、個々の役所と具体的なところまで練り上げることは想定していなかった」と報道に責任転嫁してみせた。

 一方で、午前に行われた民主党議員の質問では、小沢氏との微妙な関係もうかがわれた。

 小沢氏の側近である岡島一正(52)は、特別会計の無駄削減について「予算を一から組み替えるといってきた。(一般会計と特別会計の合計で)210兆円の歳出があって、組み替え基準が2、3兆円に止まるのか」と述べ、「言ったことが変わるのは不支持につながる。ぜひ説明が必要だ」と苦言を呈した。こちらもねじれているようで…。

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100802/plt1008021608003-n2.htm