参院選情勢が激変 民主“菅効果”消え苦戦…各紙報道

7・11参院選の情勢が激変している。報道各社の序盤調査で、民主党が苦戦を強いられているのだ。劇的な「鳩山退陣・小沢切り」で、内閣支持率のV字回復を果たした菅直人首相(63)だが、消費税増税をアピールしたためか、急速に支持を失っているようだ。

 朝日新聞と読売新聞、日経新聞は26日、ともに情勢調査を報道した。これによると、菅首相率いる民主党は選挙区で伸び悩んでおり、朝日は「54議席前後」、読売は「50議席程度」、日経は「54議席を上回る」と分析した。

 民主党参院単独過半数を得るには、60議席の獲得が必要。国民新党との与党合計では56議席が必要。首相は目標議席を「54プラスα」としているが、ギリギリといえそうだ。

 一方、谷垣禎一総裁(65)率いる自民党は、朝日は「41議席」、読売は「50議席に迫る」、日経は「40議席に届きそう」と、各社でバラつきがある。谷垣氏は「与党過半数阻止」を掲げるか、こちらも微妙だ。

 第3極として注目される渡辺喜美代表(58)率いる「みんなの党」は、朝日は「9議席」、読売は「10議席に迫る」など、これまで第3党だった公明党を上回りそうな勢い。

 今月初めの内閣発足直後、「脱小沢」の閣僚・党役員人事が好感されたのか、菅内閣世論調査で60%以上の高支持率を記録。この勢いのまま、主要法案を残して通常国会を閉幕し、参院選になだれ込んだつもりだったが、好事魔多し、消費税でつまずいたもよう。

 民主党中堅議員は「首相は17日の参院選マニフェスト発表の際、サプライズのように『消費税10%』を打ち出した。財務相時代、ギリシャの財政危機を目の当たりにした。財政再建に踏み切る決意を固めたようだが、支持率低下を考えるとタイミングが悪かったのでは」と不安がる。

 投開票まで2週間、首相は国民を説得できるのか。

参院選 報道各社の各党獲得議席予測】

    民主党   自民党  みんなの党

朝日    54     41      9

読売  50程度  50に迫る    10迫る

日経  54上回る 40届きそう 比例で健闘


http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100626/plt1006261503000-n2.htm