鳩山、大丈夫?謎のインド人占い師“予言”で安全保障政策?

鳩山由紀夫首相(63)は23日、「5月末までに決着する」としていた米軍普天間基地移設問題に、「職を賭す」と大見えを切った。失敗すれば退陣するという意味だが、自信の根拠は見えてこない。そんななか、「幸夫人がインドの占い師から意見を仰ぎ、首相にアドバイスしている」という仰天情報が永田町で流布している。よもや、日米同盟という極東最大の安全保障政策を「インドの占い」に委ねているわけではあるまいが…。

 鳩山首相は23日の参院本会議で、「首相としてすべての政策に職を賭す覚悟で臨んでいるのは当然のことで、その中には普天間移設先の問題も当然含まれている」と述べ、退路を断った。

 ホワイトビーチ、徳之島などの“腹案”はことごとく苦境に追い込まれ、「5月未決着→辞任」をささやく声は、日増しに高まっている。

 そんななか飛び込んできたのが、「幸夫人にインド人占い師が『米国は必ず譲歩する』とアドバイスしているという。これが首相に伝わり、首相は自信を持っているのでは」という仰天情報だ。

 たしかに、幸夫人(66)は、以前からスピリチュアルな趣向が強い。昨年5月に放送されたテレビ東京美女放談」では「太陽を食べてるわけ。パクパクパクパクってちぎって食べてる。気持ちいい」と発言。超常現象の専門誌「ムー」(学研)での対談をまとめた著書『私が出あった世にも不思議な出来事』でも「魂が三角形のUFOに乗って金星に行ってきた」など、“宇宙系”の発言が目立つ。

 永田町関係者は「夫人はスピリチュアルな事象が大好き。ハワイのヒーラーから中華系まで、いろいろな占い師や風水師に会って見識を深めている。昨年末、夫婦でインドを外遊した際にも、『ガンジス川が見たい』と言い出し、インド大使館サイドが調整に困っていた」と漏らす。

 政府関係者も「鳩山首相が元気なのは幸夫人がいるから。毎日、幸夫人から『あなたのやっていることは正しいのよ』などと激励されて、精神的に持っているようだ」と打ち明ける。

 それにしても、「インドの占い師」とは誰のことなのか。具体的な名前は今のところ判明していないが、インドで思い浮かぶのはサイババ(83)だ。実際、民主党関係者の1人は「以前、鳩山夫妻はサイババにかなり興味を持っていた」と明かす。

 そこで、日本サイババ研究会(愛媛)の渡部英機氏を直撃すると、「日本人にサイババの信仰者は多くいるが、幸夫人のことは聞いたことがない」という。ただ、「教えの基本は『真理を求める』『正義』『平和』『非暴力』『愛』の5つで、非常にわかりやすい」と語る。「友愛」の鳩山首相と近いといえば近い。

 サイババ以外にも、伝統のあるインドの占いは日本の中高年女性に人気が出ているという。「口コミで広がり、リピーター率も高い。よく当たるから評判になるわけです」と胸を張るのは、東京都内でインド人占い師のコーディネートを行うプラシャンティネットワークコンサルタンシー社のラージ・ナレーシュ・クマール代表。

 「ヒンズー教の哲学から生まれたインド占星術は、人生が惑星によって定められているという考え方。生年月日で占うが、生まれた時間も重要。秒単位で運命が違ってくる」

 さらに、「人生だけではなく、天災や米軍基地移転といった社会問題も占うことができる」という。幸夫人については「私のところには来ていない。ただ、身分を隠していたら分からない。やって来るのは30代以上の女性が多い」。クマール代表によると、日本で活動しているインド人占い師は10人程度と、そう多くはないらしい。

 宗教に詳しいジャーナリストの広橋隆氏は「(鳩山首相以外にも)日本の首相と易者の付き合いは以前からあった」と指摘する。古代では、邪馬台国で巫女の卑弥呼が女王になった例もある。

 広橋氏は「トップリーダーは孤独で、精神的な支えが必要となる。首相たちが右か左かの重大な判断の意見を易者に聞いたというのは、よく耳にした話。ただ、鳩山首相はいろいろなところに興味を持つ人なので、支柱となる信仰があるようには思えない」と話している。

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100424/plt1004241531001-n2.htm