伊方原発でプルサーマル 原子炉起動へ、国内2番目

四国電力は1日、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を一般の原発で燃やすプルサーマル発電を実施するため、愛媛県伊方町伊方原発3号機(加圧水型軽水炉、89万キロワット)の原子炉を起動する。

 昨年始まった九州電力玄海原発佐賀県)に次ぎ、国内2番目のプルサーマルに事実上入る。

 原発の使用済み核燃料を再処理し、取り出したプルトニウムを再び燃料に使う国の「核燃料サイクル」政策にはプルサーマルが必要とされる。電力会社のトラブル隠しや不祥事により実施は約10年遅れとなったが、相次ぐプルサーマル入りは、実施を計画中の各地の原発へも影響を与えそうだ。

 一方、通常のウラン燃料とは違うMOX燃料を使うため、安全性への一層の配慮が重要になる。

 四国電力は1日、3号機の制御棒を引き抜いて原子炉を起動。燃料集合体157体のうち、16体がMOX燃料。2日にも、核分裂が連続的に起きる臨界に達し、発電は4日からの見通し。出力を上昇させた後、国の「総合負荷性能検査」を受け合格すれば、30日に営業運転に入る。

 当初は2月末の臨界を予定していたが、微量の放射性物質が外部に漏れた問題の原因調査のため、1週間程度遅れた。

http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010030101000020.html