「年賀状バイト」に応募殺到 不況で県内郵便局 学生中心が変化

不況による雇用情勢の悪化を受け、年賀はがきの仕分けや配達を担う「年賀状バイト」 の人気が県内でも高まっている。県内最大の仕分け拠点である郵便事業会社新金沢支店で は、前年約260人だった一般の応募が約360人に急増。例年は12月初旬まで続く募 集活動も、11月中旬に早々と締め切った。同支店の担当者は「詳しい分析ではないが、 失業者の増加が応募の殺到につながった要因ではないか」としている。
 県内の10月の有効求人倍率(季節調整値)は0・48倍。2カ月連続で改善したが、 「2人の求職者に対して1件の求人がある程度」(石川労働局職業安定部)と、依然とし て低水準のままだ。

 このため、従来は高校生、大学生が中心だった年賀状のアルバイトに求職者の応募が集 中したとみられる。

 新金沢支店では、10月下旬の応募開始から、600人の募集枠に約700人が殺到し た。前年の募集枠も同数だったが、大学生を含む一般応募は前年比約100人増の約36 0人。同支店の担当者は「一般の中でも大学生以外の求職者が増加している」と話した。

 時給も県内の最低賃金674円に対し、配達900円、仕分け昼間750〜770円、 同夜間820〜870円に設定していることが、人気を集めた要因の一つとみられる。

 例年の募集活動は12月初旬まで長引くが、今年は11月中旬までに募集枠が埋まった 。実際の採用では一般約360人のうち、約60人を不採用としたが、全体のアルバイト に占める一般の比率は前年の4割から5割に高まっている。

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